『熊本地震 災害応援にゃんこ隊通信第10号 被災地の状況(益城町)

 

と子ども達の仮設住宅での生活について がんばるばい くまもと! 』

 

被災地の報告その10728日、29日訪問)

 

 

 

<熊本県上益城郡益城町 広崎仮設団地を訪問>

 

10回目の熊本被災地訪問となりました。地震から2年半が経過しようとしています。

 

益城町で1番早く入居が開始された広崎仮設は、7月で2年の入居期間となり、3度目のお盆を迎えます。自治会長さんの話では、10件ほど退室された世帯があるが、その空きには今後、他の仮設から引っ越してきたり、みなし仮設からの入居があるようです。これまでも仮設入居が2年経過し、自宅を再建したり、復興住宅への入居が始まると何箇所かの仮設に集約するということで引越しを余儀なくされるご家族がいたことを思い出します。みなし仮設と呼ばれるアパートなどの生活をされている方への家賃補助が終了すれば当然、家賃負担のない仮設住宅へ入居する方がでます。その場合、新しい方が加わっての自治会の運営の難しさが予想されます。

 

熊本県教委と熊本市教委は先月、熊本地震の影響で心のケアが必要と判断された県内の公立小中高校と特別支援学校の児童・生徒が、今年5月の調査で計2088人に上り、今年2~3月の前回調査より320人増えたと発表しました。これだけ時間が経過しても、心のケアを必要とするということは、やはり継続した教員やスクールカウンセラーなどのフォローが必要だと感じます。実際に、小学6年生の保護者から以下のような話がありました。「何日か前、熊本を震源とする震度4の地震が夜あって、ぎゃーとすごい勢いで泣いて、なかなか涙が止まらなかった」と。2年前よりも、学校生活も安定し、不安定ではなくなったようですが、子ども達の心にはあの恐怖や自宅が壊れてしまったショックなどが回想されることがあるようです。時間が経過しても、あの時抑えていた感情や我慢がこのタイミングで表出することもあり、油断せずにじっくりと向き合う必要があると感じました。

 

 また、益城町の復興住宅に入居できるのが平成32年、2年後になるそうです。集会場でにゃんこ隊とお茶を飲みながら賑やかにお話してくれる住民の中にも何人か入居を希望されています。同じ広崎町内に建設されるようですが、現在の4畳半2間の仮設より少し広い程度の間取りになると聞きました。さらに、益城町役場周辺の方からは「区画整理の対象となったため、平成32年に役場周辺をバスターミナルや商店街を建設することになって、既に自宅再建のため業者と契約を終えたが自宅を建てることができずあと2年待つことになってしまった」と教えてもらいました。このような状態ですので、この10月にようやく完成する新築の家に引越しが決まった保護者も複雑な気持ちです。仮設をでていくのが申し訳ない、とも言っていました。不自由な生活から、やっとのこと抜け出せる嬉しい思いと、あと2年仮設での生活を強いられる方の気持ちを考えると素直に喜べない複雑な思いがあると感じました。この広崎仮設は決して同じ集落だけのコミュニティーではないですが、僕らが訪問すると家族のように皆さん仲良くお迎えしてくれます。「今回は冷やしこんにゃくじゃないの、前回のこんにゃくはちょっと辛かったね」など覚えていてくれます。理由は、もうほとんどボランティアの方は仮設には来ないそうです。子ども以上に射的で盛り上がっている時に「大人だって楽しまないとでしょ」という言葉が印象に残っています。但し、集会所の管理や当番などが住民の要望が通らず、ほとんどは鍵がかかっていて使えないそうです。その場合、暑い仮設で過ごすことになり、みんなでお茶のみする機会も少ないと嘆いていました。

 

 子ども達はにゃんこ隊の訪問を心待ちにしていたようで、自治会長さんに「今日、何時にくるの?」と何度も聞いてきたそうです。訪問すると「前きたおねえちゃんは?」など前回のメンバーを覚えていてくれています。今回は初めて夕食をこども食堂のように子ども達と一緒に作り、一緒に食べました。手作りピザの味は最高で、翌日も朝ごはんを食べて来ていない子もおり、もりもりと食べていました。もちろん、恒例となった熊本には売っていない玉こんにゃくを使った「味付け玉こんにゃく」も炊き出しをし、夕飯のおかずに持っていってもらいました。住民の方からは山古志Tシャツを見て、「地震で錦鯉が全部死んじゃったんだよね。牛がぶつかり合う闘牛ってあるんだね」と中越地震の話や新潟の特産などについても話が弾みます。大人も子ども同様に、ボランティアの訪問が少なくなってきたこともあり、継続して訪問する僕らを本当に喜んでくれるのがわかります。汗だくで野球いつも通り、2日目も野球やサッカーをして思い切り汗をかいて、あっという間にお別れの時間となってしまいました。帰りに仮設のおばあちゃんも手を振って見送ってくれたことがこちらも感謝、感謝でした。12月に引っ越しが決まった小学生は「にゃんこ隊次来る時教えて、仮設にいなくても来るから」と言ってくれました。遠く離れた新潟から、いつもまでも応援しています。がまだぜ熊本♪

 

 

 

☆にゃんこ隊 メンバー感想 保育士 男性

 

僕はこの益城町へは8回目の訪問となりました。復興が進み街も綺麗になってきていました。しかし、未だにブルーシートが張られた民家も見られました。広崎仮設に着くと、約1年振りの子どもたちとの再会です。僕達のことを覚えていてくれましたし、みんな大きく成長していたことにびっくりしました。野球やサッカーをしたり、射的やくじ引きをする中で、「大人になったな〜」と、感じました。まだ仮設での生活は続きますが、子どもたちが広崎仮設の盛り上げ役となり、暑い夏を乗り切ってくれることを期待しています。この2日間がとても充実していたぶん、帰りは今までで1番さみしかったです。新潟から応援しています!がまだせ熊本!!