7月 被災地訪問の記録

 

『熊本地震 災害応援にゃんこ隊通信第3号 被災地の状況(益城町)

 

と子ども達の避難所生活について がまだぜ くまもと! 』

 

被災地の報告その3716日から717日まで訪問)

 

 

 

<熊本県上益城群益城町 避難所と仮設住宅を訪問>

 

 被災地へ3度目の訪問となり、益城町保健福祉センターはぴねす、益城町立広安小学校避難所は3回目で少し顔見知りの方も増えてきました。「ああ、ポップコーンのね」「山古志さんね」などと声をかけてもらうこともあります。ただ、3か月経った町の状況については「何も変わっていない、ようやく町内で1軒解体が始まったばかり、役場も対応が追い付いていけてない」とスーパーの店員さんが教えてくれるように、言葉を失う光景は変わらないです。解体を急ピッチで進めている自宅や店舗もありますが、本当に限られた方だけのようで、自費で解体をしていることを聞きました。つい先日、ようやく公費でも解体が開始されました。公費解体は、罹災証明書で「半壊」以上と認定された建物解体費を国と市町村で負担する特例措置で熊本市への申請希望は7766件に上っているそうです。避難所生活の方の中には、日中は自宅に帰ったり、片付けをしたりしている方もいました。避難所で残っている高齢者の方は、巨大なクーラーは入っており蒸し暑くにはないですが、お昼寝をしたりなど日中を過ごしている方も多く見受けられました。仮設に明後日から入ると言っている方、まだまだ避難所生活が続くと言っている方など、生活に変化や差が見らえてきたのが実情です。

 

 今回、初めて益城町立広安西小学校避難所に訪問しました。現在も144人の方が生活しており、夜のお弁当配布は在宅で生活している方も取りに来るため、200食を配布しているようです。また、こちらの避難所は、夏休み明けには避難所を閉鎖し、小学校の体育館として回復したいとのことで、8月末で閉鎖となります。その時点で残っている方は益城町体育館など大きな避難所にお引越しをすると聞きました。この日は有志による、バーベキューが企画され、子ども達はお昼ご飯を御馳走してもらうそうです。約50人の子ども達に喜んでもらおうと、急いで午前中のうちにポップコーンの配布と景品ゲーム等をしました。次から次へと途切れることなく、足を運んでくれる子どもや保護者の方も本当に楽しんでもらえました。特に射的は子どもはもちろんですが、いつの間にか、大人の方も参加し、子どものようにはしゃいで1等の景品をゲットしていました。高齢の方も、元気にじゃんけん対決景品ゲームに参加してくれ話が弾みました。今回も新潟の大工さんが寄付をしてくださった手作り積み木を車に積んでいきました。こちらでも2歳の男の子、5歳と4歳の兄弟に積み木を渡すことができました。みなし仮設(アパート)が決まったり、避難所生活を終え今は自宅で生活をしているなどようやく3か月で落ち着いた生活がスタートできそうな話を聞きました。初めての訪問で嵐のような子ども達のパワーに圧倒されましたが、楽しい時間として感じてもらえました。

 

 次に保健福祉センターはぴねす、広安小学校避難所へ3回目の訪問をしました。午前10時から午後7時半までの3箇所でポップコーン150食を配布ができました。こちらもさすがに疲れましたが、次回8月に来ることを益城中学校1年生に伝えると何度も日にちを確認してくれ、楽しみにしてくれていることを強く感じました。短時間ではありましたが、ポップコーンができるまでの間で学校生活のこと、部活動のこと、日本地図で新潟はどこにあるのだったかなど話をする中で「ともだち」として受け入れてもらえたのかなと感じました。広安小学校避難所は8月以降も避難所として継続するようで、現在も100人を超える方が体育館で生活をしていました。お父さんやお母さんが働きにでたり、子どもは保育園、小中学校に通う平日はお年寄りの方が20人くらい残るそうです。

 

 また、前回、積み木をお渡しした、6歳と4歳のお孫さんを持つおばあちゃんからお話を聞くことができました。2日後に、車で15分くらいかかる少し離れたテクノ仮設(第1次入居 530世帯、第2次入居 50世帯)に入居することが決まった。電化製品は全て買い揃えないといけない。引っ越しはボランティアにお願いするので、無料でできそうだということでした。印象に残った言葉では「避難所の生活も楽しかったよ、調理室だったが同じ集落の人同士で固まって生活できたから、苦しいとは思わなかったよ」と笑顔で話をしてくれました。また、500世帯を超える大きな仮設住宅でお隣さんと仲良くなれるかの不安もあるようでした。

 

 今回、初めてお会いした7か月の赤ちゃんを抱っこしているママさんからも話が聞けました。本震の時、少し寝室の寝ている場所が違っていたら下敷きになっていたかもしれない。あの時はまだ4か月だった。避難所は入らず、自宅にある倉庫で今も寝泊りをしている。クーラーはない。毎日、はぴねすには子どものお風呂を入れに来ているということでした。避難所は夜泣きなどが心配なため、入っていないかと思いますが、エアコンなしで生活をしている力強さを感じました。今月、仮設住宅に入居が決まったそうです。

 

 仮設住宅に初めて訪問をしました。今回、訪問したのは、約40軒が並ぶ広崎仮設団地です。他にも2か所で既に入居が先月から開始されているようですが、残り2か所はまだ建設中で入居待ちでした。こちらの仮設では1か月前に入居された方、まだ入居して2日の方など様々でした。障がい児を育てられているお母さんからも話を聞きましたが、「生きているだけで幸せ、他にあれが食べたい、欲しいなんてことは言ってはいけない」と仮設で暮らす85歳の男性が教えてくれたそうです。僕らは、いくつかの被災地をこれまで訪問し、仮設住宅の不便さや、2年~4年ほどの長屋生活のしんどさをたくさん聞いてきました。しかし、今、避難所から仮設住宅に移行し、少しゆっくりとした生活を送れることに幸せを感じられていることを強く感じました。11軒、訪問しながら、熊本の方の独特の温かさや強さを感じることができた瞬間でした。また、必ず訪問したいと思います。次はかき氷を食べてもらいたい。がまだぜ、熊本!

 

☆にゃんこ隊 保育士さんの感想

 

今回熊本へはじめての訪問。地震発生当初はテレビやニュースで報道されていたものの最近はあまり画面を通して熊本の状況を見なくなりました。熊本市内に入ると車から見えるのは、屋根にかぶさっているブルーシート。そのような景色と同じくらいに「がまだせ熊本!!」の旗や看板でした。小学校、体育館を訪問する前、益城町の細く、車があまり行き来することのできなくなった道を歩いてみることに。右を見ても左を見ても全壊や半壊した建物ばかり。そんな光景を目の当たりにし言葉を失うとはまさにこうゆうことかと重く感じました。一軒一軒、全壊したがれきをよくみてみると、ここは台所だったのかな、梅干しをたくさんつけたものを食べるはずだったんだろう、瓶に入っているたくさんの梅干しががれきの下にあったりしました。ここのお家はきっと子どもがいたと思われるような、お庭で遊んでいたブランコや、子どものおもちゃがありました。車を降りて近距離で被災の状況を拝見しその家の背景や家族の様子が目に浮かびました。

 

体育館、小学校へ訪問に行くと自然と子ども達が寄ってきてくれ私も元気をもらいました。ポップコーンの炊き出しをしていたのですが、「ポップコーン食べる?」と、子どもに声をかけると「うん!」首をたてにし返事をしてくれる子どももいれば、「そんなのいらんばい」とはじめて会う私たちに少し警戒するような子どももいましたが、「やっぱり食べるー」と最終的には、私たちに心を開いてくれました。子どもはみんな素直でとてもかわいいです。

 

また、被災した方が生活をしている体育館の中も入らせていただきました。ダンボールの壁、ダンボールのベッド。まさにテレビで流れる映像を目の当たりにしました。ですが、実際に訪問するとテレビには映らない部分も目にしました。細かな約束ごとが至るところに紙に書いて貼られていたり、掃除の仕方、夜の過ごし方など様々です。また、みなさんの行動を見ているとトイレに入ってもしっかりスリッパを揃えたり、使い終わった洗面台、少し飛び散った水などを綺麗に拭き取り出て行く姿もありました。他人同士が同じ場所で生活しているので一人ひとり気を配り生活しているのだなあと実感させられとても印象的でした。ですが、炊き出しをし子ども達と遊んでいるとその姿を避難所のおじいちゃんおばあちゃんも見入るようにみていました。子どもが面白い行動や発言をすると私たちもゲラゲラと笑いますが、その様子をみていた方々も後ろのほうでケラケラ。笑顔を浮かべていたのを見て、集団生活のよさも感じることができました。

 

今回もたくさんの子ども達に出会うことができました。県民性なのでしょうか。みんなとても明るく大人の私たちも楽しませてくれるような子がたくさんいました。その笑顔と元気で熊本を明るくしていってね!また会いたいです。被災状況を近くで感じ色々な方のお話を聞かせてもらいましたが、被災した方は本当に強いなあと感じたことと、普段当たり前に生活している私たちにはないであろう、感謝の心をすごく持っていると感じました。

 

自分の部屋で自分の布団で寝れること、好きな時間にお風呂に入れて、好きなテレビが見れること、家族の作ってくれるおいしいご飯など、当たり前の日常に感謝しなきゃだなあとこの訪問で強く感じました。

 

がんばれー!熊本!これからも遠くから気にかけ応援しています!

 

☆にゃんこ隊 保育・福祉系大学3年生の感想

 

避難所から仮設住宅に移る人が増えています。しかし、まだ避難所で生活する人は、人が減っていくぶん不安感を抱きます。 知り合いがまったくいなかった避難所でせっかくできた友達が仮設へ入居になり、また1からのスタートだと感じる人も多いそうです。 避難所生活での苦労を共にしてきた友達が仮設へ移行することは、嬉しいことかも知れないが、同時に多大な寂しさを感じている人もいます。

 

また仮設住宅へ入居した人も、また知らない人ばかりの環境で生活していくことに不安感を抱きます。しかし、住民の方がおっしゃっていたのは、仮設に移動できたことはとてもありがたい事で、贅沢をしたいなんてまったく思わないと言っていました。「命があるだけで十分」と、みなさん前向きで、気持ちが強いと感じました。

 

募金・ご寄附のご協力お願い

 

<にゃんこ隊 子ども救援物資のためのご協力をお願いします>

 

次回816日~818日の訪問時に子どもたちに届ける文房具やおもちゃ、グローブ、サッカーボール、子ども達に楽しんでもらう景品ゲーム、炊き出しのポップコーン材料、かき氷シロップなどの購入に活用させていただきたいと思います。

 

ほんのお気持ちでもご寄付いただけると助かります。

 

振込先

 

口座名儀名   災害応援にゃんこ隊(サイガイオウエンニャンコタイ)

 

貯金種別    ゆうちょ銀行 普通貯金

 

口座番号    11250-31996861       

 

※他金融機関からの振込の際は以下の内容を指定ください

 

口座番号     3199686          貯金種目  普通所金

 

店名       一二八           店番    128

 



笑顔笑顔笑顔

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